Story Of Frog Park

ずっとどこかで
変わりたいと思っていた

でも

変われないと思っていたし
変わるのも怖かった

なにより
変わり方がわからなかった

ある時ふと手にした
変わるための方法は
ずっとずっとシンプルで

長いあいだ
「変わりたい」に蓋をしてきた代償に
なかなかに大きな壁として
私を試すように現れて

それでも
私が無い私はもういないから

大丈夫
胸を張って
私は私を生きている

今ここまで
できてきた道を
そっと振りかえってみると

石ころだらけの荒れ果てた道は
少しずつその姿を変えていて

今は裸足で歩いても
ほら
痛くない

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素直な子
明るい子
がんばる子

両親が教師で
両親の求めるいい子も
学校の先生が求めるいい子も

どちらも同じ

世の人々が求めるいい子は
結局どれも

自分に対して敵対的でなく
従順な存在

それ以外は
疎まれ、手を煩わせる厄介者

それが世の常だと思っていた

私が出会った最初の社会は
外の社会と同じだったから

私はそれ以外にならないようにしなければ

⋆⋅⋅⋅⊱∘──────∘⊰⋅⋅⋅⋆

賢いだけではダメだと悟った

気が付いたら
仲の良かった友達3人から
目の前で私だとわからないように
隠語で悪口を言われた

わからなかった
勉強ができるいい子なのに
私、学校のルールも守るいい子だよ

原因と向き合う勇気もなく

見た目が不十分だから
もっと痩せて可愛ければ
悪口も言われなかったはずだ、と

心の中に見た目という影を落として
自分を納得させた

12歳の教訓_
頭も良くてルックスも完璧であること
さもなくば
私の存在は脅かされる

⋆⋅⋅⋅⊱∘──────∘⊰⋅⋅⋅⋆

親に、先生に嫌われないように
友達に嫌われないように

勉強ができて見た目が
ほどほどに良ければ
難なく生き残れる

女子校に進んだ私は
生きることにどこか必死だった
心を休める場所がなかった

外に心の居所を求めて逃げた
愛されることに必死になった
私を求めてくれる存在を探し漁った

親、学校、友人、異性
外に結果をもとめる故に
わたしの中は完全に空っぽだった

自己を確立する時期に
自分の内側には
何も残さなかった

その時の自分は
それすらも自覚していなかった

⋆⋅⋅⋅⊱∘──────∘⊰⋅⋅⋅⋆

愛するという感情は
相手に対して尊敬できるところがあるか
敬意を抱けなくなったとき
そこに愛情はない

とんでもない人と出会った
周りを気にせず
自分の意のままに生きてきた人間がいた

真逆な人生を歩んできた人に
憧れのような尊敬のような感情を抱いた

もっと知りたい
もっとそばにいたい

東京進学を蹴って
地元の大学を選ぶほど
彼との出会いは
人生の一大事件だった

ほらね

私が私の想いを優先して
生きようとしたら
親も先生も落胆した

やっぱり勉強できてこその
存在なんですね

何がなんでもこの人を離したくない

盲信にも似たような愛情のまま
彼と一緒にいる事を選んだ

妊娠、結婚、大学中退

自我に目覚めただけなのに
彼のせいだと
親が口を揃える

「ごめんね」は私の口から出てこなかった
遅れて来た反抗期

(自由だ)

⋆⋅⋅⋅⊱∘──────∘⊰⋅⋅⋅⋆

親や学校からのしがらみがなくなっても
外に自分の価値を求める癖は
直っていなかった

場所を変えても
自分が変わらない限り
同じことを繰り返す

私の生きる軸は
親・学校から
パートナーに変わっただけだった

彼に好かれるために
彼が求めるように

全ては
献身的な嫁
男をたてる女の鏡といわれるために

自分を殺す毎日に
自分が変わるための毎日だと言い聞かせた

子育てもさほど辛くないし
義両親とも上手くいっている

普通に幸せだと思っていた

それなのに
ふとした時に感じる虚しさに絶望した

変えたい
どうにかしたい

わからない

⋆⋅⋅⋅⊱∘──────∘⊰⋅⋅⋅⋆

特別大きなきっかけがあった訳ではない

勉強以外何もしてこなかった私に
学生時代が終われば残るものは何もなく

趣味すら探すのに必死だった

ママ友の付き合いもあって
好きでもない事も積極的に参加して
必死で趣味にしようとした

趣味って何?

⋆⋅⋅⋅⊱∘──────∘⊰⋅⋅⋅⋆

小学生の頃からの
外見コンプレックスは
大人になっても相変わらずで

産後
自分が母親のように
なってしまうんじゃないか

長男長女を出産した後は
側からみればとんでもないような量の
サプリメントを貪るように摂っていた

もしこの外見コンプレックスから解放されて
死ぬまで一生サプリメント人生に終止符を打てるなら?

バランスボールエクササイズに
完全に魅了されていた

⋆⋅⋅⋅⊱∘──────∘⊰⋅⋅⋅⋆

親や学校のしがらみから解放されて
ようやく今度は
パートナーとの関係が変わり始めた

今思えばすべての始まりは
バランスボールインストラクターと
産後指導士になりたいと伝えたとき

自分がしたいと望んだことなのに
それすらも相手に舵をとらせる自分も

相手に嫌われるかもしれない
相手と喧嘩になるのは嫌だと

小綺麗な理由を並べて
自分の意思をねじ曲げ
相手に合わせる自分も

もういらない

私はその程度の人間なんかじゃない

周りが変わるのが先じゃなくて
私が私の世界を変えると決めた時

はっきりと自覚したとき

私の棲む世界は
色をかえて映りだした

今の毎日は
ずっとラクで楽しくて
生きやすくて

無自覚に頑張りすぎて
追いこんでるあなたや

おりこうさんの褒め言葉に
ジレンマを感じるあなたが

「本当の私はこんなんじゃない」
の叫びで
あなたの世界をカエル場所をここに

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